亡くなった親の暗証番号で預金を下ろしていい?使途不明金と払戻し制度|相続のしくじり爺さん ブログ

亡くなった親の暗証番号で預金を下ろしていい?使途不明金と払戻し制度|相続のしくじり爺さん

こんにちは。愛媛の工務店「ささき建設」会長、“相続のしくじり爺さん”のシゲさんです。私のような失敗をしないために、相続のお話を発信しています。

今回は「家族なら、亡くなった人の暗証番号で預金を下ろしてもよいのか?」というお話です。

この記事でわかること

  • 亡くなった親の暗証番号で預金を下ろしてよいのか
  • 葬儀代などに使うときの記録の残し方と使途不明金のトラブル
  • 銀行の「遺産分割前の払戻し制度」(上限150万円)
亡くなった親の暗証番号で預金を下ろしていい?相続のしくじり爺さん

結論:下ろせても、そのお金は自分のものではありません

結論から言うと、暗証番号を知っていて預金を下ろせたとしても、そのお金が自分のものになるわけではありません。

亡くなった方の預金は、相続人全員に関係する大切な財産です。相続人みんなで分け方を決めるまでは、一人の家族が自由に使ってよいお金ではありません。

葬儀代や入院費に使うときこそ「記録」を

葬儀費用や入院費、公共料金の支払いなど、どうしても必要なお金として使う場面もあると思います。

その場合でも、いつ、いくら下ろして、何に使ったのかをきちんと記録しておくことが大切です。

下ろせても自分のお金ではない。記録がないと使途不明金に

記録がないと「使途不明金」としてトラブルに

レシートや領収書を残していないと、後から他の相続人に「勝手に使ったのでは?」と疑われ、使途不明金としてトラブルになることがあります。

家族のためを思って立て替えたつもりでも、説明できなければ、兄弟の仲がこじれる原因になりかねません。

正式な手続き「遺産分割前の払戻し制度」もあります

金融機関は、名義人が亡くなったことを知ると口座を止めます。暗証番号で下ろすのではなく、銀行の正式な手続きを使うのが安心です。

2019年7月からは「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」ができ、相続人は一人でも、1つの金融機関ごとに次の金額まで払戻しを受けられます。

  • 相続開始時の預金額 × 3分の1 × 自分の法定相続分
  • 1つの金融機関につき上限150万円

戸籍謄本などの書類が必要なので、取引のある金融機関に確認しましょう。

下ろす前・使うときに確認したいこと

亡くなった人の預金を使う前に確認すること。目的・記録・領収書・ほかの相続人への連絡
  • 何のために必要か(葬儀代・入院費・公共料金など)
  • いつ、いくら下ろしたか(通帳や明細を残す)
  • 何に使ったか(レシート・領収書・請求書を保管)
  • 他の相続人に伝えておく
  • 相続放棄を考えているなら、使う前に専門家へ相談(亡くなった方の財産を自分のために使うと、相続放棄ができなくなることがあります)

よくある質問

Q. 亡くなった親の口座はいつ止まりますか?
A. 金融機関が名義人の死亡を知った時点で、入出金が止められるのが一般的です。家族が銀行に連絡したときや、新聞のお悔やみ欄などで知ったときに止まります。

Q. 葬儀代が足りないときはどうすればよいですか?
A. 「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」を使えば、相続人は一人でも、1つの金融機関ごとに「相続開始時の預金額×3分の1×自分の法定相続分」(上限150万円)まで払戻しを受けられます。必要な書類は金融機関に確認しましょう。

まとめ

  • 暗証番号で下ろせても、そのお金は自分のものではない
  • 亡くなった方の預金は、相続人全員に関係する財産
  • 使うときは、いつ・いくら・何に使ったかを記録し、領収書を残す
  • 記録がないと「使途不明金」として疑われ、トラブルになりやすい
  • 銀行には「遺産分割前の払戻し制度」(1つの金融機関で上限150万円)がある

大切なのは、必要性・金額・使い道を説明できる状態にしておくことです。

相続のことで何から始めていいのか分からない方、不安なことがある方は、お気軽にご相談ください。具体的なケースは、専門家に確認しながら進めましょう。

音声でも詳しく話しています。
stand.fm「亡くなった親の暗証番号で預金を下ろしていい?【相続のしくじり爺さん】」

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