価値のない山林だけ相続放棄できる?相続土地国庫帰属制度との違い|相続のしくじり爺さん ブログ

価値のない山林だけ相続放棄できる?相続土地国庫帰属制度との違い|相続のしくじり爺さん

こんにちは。愛媛の工務店「ささき建設」会長、“相続のしくじり爺さん”のシゲさんです。私のような失敗をしないために、相続のお話を発信しています。

今回は「価値のない山林なら、山林だけ相続放棄して手放せますか?」というお話です。

この記事でわかること

  • 相続放棄で山林だけを手放せるかどうか
  • 相続した土地を国に引き渡す「相続土地国庫帰属制度」
  • 山林を手放す前に確認したいこと
価値のない山林だけ相続放棄できる?相続のしくじり爺さん

結論:相続放棄で山林だけを手放すことはできません

結論から言うと、相続放棄で山林だけを選んで手放すことはできません。

使い道がない山林を相続したら、管理できるだろうか。草木の手入れや将来の負担はどうなるんだろう。そう不安に感じる方は少なくありません。

相続放棄は「いらない財産だけ」手放す制度ではありません

相続放棄をすると、山林だけでなく、預金や自動車など、ほかの財産を相続する権利も失うことになります。政府広報でも、不要な土地だけでなく、預貯金や株式なども相続できなくなると案内されています。

例えば、「山林はいらないけれど、実家と預金は相続したい」。このように「これはもらう、これはいらない」と相続放棄の対象を選ぶことはできません。

相続放棄と相続土地国庫帰属制度の違い。相続放棄は財産全部、国庫帰属は相続した土地だけ

山林を手放す方法「相続土地国庫帰属制度」

では、山林を手放す方法はないのでしょうか。

相続などで取得した土地については、一定の要件を満たせば、土地を国に引き渡す「相続土地国庫帰属制度」を利用できる場合があります。2023年4月から始まった制度で、窓口は法務局です。

ただし、どんな土地でも引き取ってもらえるわけではありません。

  • 審査がある:建物がある土地、担保が付いた土地、境界がはっきりしない土地などは対象外
  • 費用がかかる:申請時に審査手数料、承認後に負担金(原則20万円。山林などは面積に応じて計算)が必要
  • 相続した後に使う制度:相続放棄をすると、この制度は使えない

山林も対象になり得ますが、個別の土地が要件を満たすか確認が必要です。

「とりあえず相続放棄」と急がないで

山林を手放す前に確認すること。財産全体、境界、建物や担保、専門家や法務局への相談

大切なのは、「価値がなさそうだから、とりあえず相続放棄しよう」と急いで決めないことです。山林だけでなく、預金や不動産、借金など、相続財産全体を確認してから考えましょう。

よくある質問

Q. 相続土地国庫帰属制度には、どのくらい費用がかかりますか?
A. 申請時に審査手数料(土地1筆あたり14,000円)、承認されたら負担金がかかります。負担金は原則20万円で、山林などは面積に応じて計算されます。詳しくは法務局に確認しましょう。

Q. 相続放棄をした後に、国庫帰属制度を使うことはできますか?
A. できません。この制度は、相続などで土地を取得した人が使う制度です。相続放棄をすると、初めから相続人でなかったことになるため使えません。どちらにするか、相続財産全体を確認してから決めましょう。

まとめ

  • 相続放棄では、山林だけを選んで手放すことはできない
  • 相続放棄をすると、預金や実家などほかの財産も相続できなくなる
  • 相続した土地を国に引き渡す「相続土地国庫帰属制度」がある(審査・負担金あり)
  • 山林を手放したい場合は、別の方法が使えるか専門家や法務局に確認する
  • 相続財産全体を確認してから考え、急いで決めない

相続のことで何から始めていいのか分からない方、不安なことがある方は、お気軽にご相談ください。具体的なケースは、専門家に確認しながら進めましょう。

音声でも詳しく話しています。
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