親の通帳から葬儀代を出すと相続放棄できない?法定単純承認と注意点|相続のしくじり爺さん ブログ

親の通帳から葬儀代を出すと相続放棄できない?法定単純承認と注意点|相続のしくじり爺さん

こんにちは。愛媛の工務店「ささき建設」会長、“相続のしくじり爺さん”のシゲさんです。私のような失敗をしないために、相続のお話を発信しています。

今回は「親の通帳から葬儀代を出すと、相続放棄できなくなるの?」というお話です。

この記事でわかること

  • 親の通帳から葬儀代を払っても相続放棄できるのか
  • 相続放棄できなくなる「法定単純承認」の仕組み
  • 払う前に確認したいことと記録の残し方
親の通帳から葬儀代を出すと相続放棄できない?相続のしくじり爺さん

結論:葬儀代を払っても、必ず相続放棄できなくなるわけではありません

結論から言うと、葬儀代を支払ったからといって、必ず相続放棄ができなくなるわけではありません。ただし、支払い方や金額には注意が必要です。

なぜ注意が必要なの?「法定単純承認」とは

相続放棄を考えている時に、亡くなった方の財産を使ったり処分したりすると、相続を受け入れた(単純承認した)とみなされる場合があります。これを「法定単純承認」と言います。そうなると、後から相続放棄ができなくなることがあります。

では、親の預金から葬儀代を払ったら、もう相続放棄できないの?と心配になりますよね。

葬儀は、亡くなった後すぐに必要になることがあります。過去の裁判例では、社会通念上相当な葬儀費用を相続財産から支払ったことだけで、直ちに相続を承認したとは言えないと判断されたケースがあります。

ただし、どんな支払いでも問題ないという意味ではありません。金額や使い道、事情によって判断が変わる可能性があります。

葬儀代と相続放棄の分かれ目。問題になりにくい例と注意が必要な例

例えば、こんな違いがあります

  • 問題になりにくい例:一般的な葬儀に必要な費用を支払い、領収書や明細をきちんと残している
  • 注意が必要な例:預金を多額に引き出して、自分の生活費や別の買い物に使ってしまう

大切なのは、何にいくら使ったのかが分かるようにしておくことです。

親の通帳から払う前に、確認しておきたいこと

親の通帳から払う前に確認すること。請求書・領収書、通帳の記録、借金の可能性、専門家への相談
  • 葬儀社の請求書や領収書を保管する
  • 通帳の記録や支払いのメモを残す
  • 相続放棄を考えていることや、借金がある可能性を確認する
  • 迷う場合は、通帳からお金を動かす前に、弁護士や司法書士などの専門家へ相談する

相続放棄の期限は原則として、自分が相続人になったことを知った時から3か月以内です。家庭裁判所での手続きが必要なので、早めに動きましょう。

よくある質問

Q. 香典は相続財産になりますか?
A. 香典は一般的に、喪主など遺族への贈り物と考えられ、亡くなった方の相続財産には含まれないとされています。香典を葬儀費用に充てることも、通常は問題になりにくいです。

Q. 葬儀代のほかに、仏壇やお墓の費用を親の預金から払っても大丈夫ですか?
A. 金額や事情によって判断が分かれます。相続放棄を考えている場合は、葬儀以外の支払いに親の預金を使う前に、弁護士や司法書士などの専門家に相談するのが安心です。

まとめ

  • 親の通帳から葬儀代を支払っても、必ず相続放棄ができなくなるわけではない
  • 亡くなった方の財産を使ったり処分したりすると、相続を受け入れたとみなされることがある
  • 社会通念上相当な葬儀費用なら、問題にならないとした裁判例がある
  • 多額の引き出しや、葬儀と関係のない使い道には注意
  • 領収書・請求書・通帳の記録を残し、迷ったら動かす前に専門家へ

相続は、ちょっとした判断で後から問題になることもあります。相続のことで何から始めていいのか分からない方、不安なことがある方は、お気軽にご相談ください。具体的なケースは、専門家に確認しながら進めましょう。

音声でも詳しく話しています。
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