断熱と気密を高める目的とは?温度ムラ・結露・換気まで工務店が解説 ブログ

断熱と気密を高める目的とは?温度ムラ・結露・換気まで工務店が解説

こんにちは。愛媛の工務店「ささき建設」の佐々木佳範です。

「断熱や気密が大事」という話は、いまでは一般のお客さんにもかなり知られるようになりました。でも、「そもそも何のために高めるのか?」と聞かれると、意外と説明が難しいものです。

今回は、断熱性能と気密性能を高める目的を、私なりに整理しました。ポイントは、断熱で3つ、気密で3つの目的があることです。

この記事でわかること

  • 12年ほど前の「普通」の家づくり
  • 断熱性能を高める3つの目的
  • 気密性能を高める3つの目的と、夏型結露の注意点
断熱と気密は何のために高めるの?

12年ほど前は「50ミリ」が普通だった

私が父の創業した会社に戻ってきたのは、12年ほど前のことです。当時は、次のような家づくりが当たり前のように行われていました。

  • アルミの窓を普通に使う
  • 105ミリの柱の間に入れる断熱材が、50ミリ程度しか入っていない
  • 袋入りの断熱材を天井や壁にそのまま入れるだけで、気密テープは使わない

「みんなやっていないから、しなくてもいいだろう」という空気だったのだと思います。先駆けて取り組んできた方々は、きっと「寒いし暑いし、これで暮らすのが普通っておかしいよね」と感じていたのではないでしょうか。

12年ほど前の普通と、いま大事なこと

断熱性能を高める3つの目的

断熱性能を高めると「快適になる」。これを言葉にすると、次の3つです。

① 上下の温度差・温度のムラをなくす
足元が冷えて頭がのぼせる、部屋ごとに温度が違う。こうしたムラが小さくなります。冷えを感じにくくなるので、吹き抜けのような開放的な空間もつくりやすくなります。

② 自然室温を上げ、省エネにつなげる
冬は日射を取り込み、夏は日射を遮る。太陽の力を上手に使うことで、冷暖房に頼りすぎない室温をつくれます。熱の出入りは特に窓からが多いので、窓の性能や配置をしっかり考えることが大切です。

③ 結露を防ぎ、家を長持ちさせる
室内の壁や床の表面温度が上がることで、表面結露を防ぎやすくなり、建物の耐久性も高まります。結露というと冬のイメージがありますが、夏型結露も考えておく必要があります。

気密性能を高める3つの目的

① 隙間風を防ぐ
「気流止め」という言葉があります。床断熱の家では、床下の空気が壁の中に入り込むような納まりになっていることが少なくありません。昔の家はもちろん、新しい家でも起こり得ることです。

② 壁の中の結露を防ぎ、耐久性を高める
壁の中に暖かく湿った空気が入り込むのを抑えられます。通気層と組み合わせることで、壁体内結露を防ぎ、家を長持ちさせることにつながります。

③ 換気の通り道をはっきりさせる
気密性能が低いと、計画した換気がうまく働きません。思っていない隙間から空気が出入りしてしまうからです。気密測定で性能を確かめ、換気をしっかり効かせることが大切です。

よくある質問

Q. 夏型結露とは何ですか?
A. 冷房で室内が冷えている夏に、外の暖かく湿った空気が壁の中などで冷やされて起こる結露です。結露は冬だけのものと思われがちですが、夏のことも考えて家の仕様を決めることが大切です。

Q. 気密測定は必要ですか?
A. 気密は、図面や仕様だけでは実際の性能がわかりません。測定することで、隙間の量を数字で確かめられ、計画換気がきちんと働く家かどうかの目安になります。

断熱と気密を高める目的6つ

まとめ

  • 12年ほど前は、断熱材が薄く、気密もほとんど考えられていなかった
  • 断熱の目的は「温度のムラをなくす」「自然室温を上げて省エネ」「結露を防いで長持ち」
  • 気密の目的は「隙間風を防ぐ」「壁の中の結露を防ぐ」「換気をしっかり効かせる」
  • 結露は冬だけでなく、夏型結露も考えておく

断熱や気密のこと、家づくりのことで気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

音声でも詳しく話しています。
stand.fm「#624 断熱と気密性能を高める目的」

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