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こんばんは!
佐々木 佳範 (ささき よしのり) です!
について話したいと思います。
工務店を営んでいると、毎年たくさんの「家づくりのスタート地点」に立ち会います。
そこで気づいたことがあります。
家を建てたあとに後悔する人と、心から満足する人。その差は、実は家を建てる前のある一点で、もう決まっているということです。
それは、間取りでも、住宅会社でも、予算でもありません。
この記事では、その「最初の一点」と、後悔しないための具体的な進め方をお伝えします。
家づくりを考えはじめると、最初に気になるのは間取りや外観です。
おしゃれなキッチン。広いリビング。収納の多い家。断熱性能の高い家。
どれも大事です。否定するつもりはまったくありません。
でも、家づくりで後悔する人の多くは、順番を間違えています。
いきなり住宅展示場に行く。いきなり間取りを考える。いきなりハウスメーカーを比較する。
これをやると、かなり高い確率で「家づくり迷子」になります。
なぜなら、最初に決めるべきなのは「どんな家を建てるか」ではないからです。
最初に決めるべきは、「その家で、どんな暮らしをしたいか」です。
家は高い買い物です。でも、ただの商品ではありません。
毎朝起きる場所であり、家族とご飯を食べる場所であり、子どもが成長していく場所です。仕事で疲れて帰ってくる場所であり、いずれは老後を過ごすかもしれない場所でもあります。
つまり家は「モノ」ではなく、これからの暮らしそのものを入れる「器」です。
だからこそ、本当は「家そのもの」より先に「暮らし方」を考える必要があります。
たとえば、同じ4人家族でも理想の家はまったく違います。
家族で一緒に過ごす時間を何より大切にしたい家族
それぞれの個室や、ほどよい距離感を大切にしたい家族
とにかく家事の負担を減らしたい家族
庭で遊んだり、家庭菜園を楽しみたい家族
在宅ワークに集中できる場所がほしい家族
親との同居や、将来の介護まで考えておきたい家族
ここが曖昧なまま家づくりを始めると、何が起きるか。
営業担当者の提案や、SNSで見た「素敵な家」に、判断を引っ張られます。
その結果、「なんとなく良さそうな家」にはなります。でも「自分たちに合った家」には、なかなかなりません。
家づくりを始めた人が、いちばん最初にやりがちなのが住宅会社探しです。
ハウスメーカー、工務店、設計事務所、ローコスト住宅、高性能住宅……。選択肢が多すぎて、ここで早くも疲れてしまう人を本当によく見ます。
ですが、住宅会社を選ぶ前にやるべきことがあります。
それは、家族の優先順位を決めることです。
予算、性能、デザイン、立地、広さ、家事のしやすさ、将来の資産価値——。
このうち、何を上位に置きますか。
ここで知っておいてほしい現実があります。これら全部を完璧に満たす家は、ほぼ存在しません。
家づくりは、理想を積み上げていく作業に見えて、実際は「何を一番にするかを決め、何かを少しあきらめる」作業です。
優先順位を決めずに進めると、こうなります。
「あれもこれも」で予算がどんどん膨らむ
夫婦・家族で意見が割れて、話が前に進まない
打ち合わせのたびに迷い、決定が遅れる
そして最後に、必ずこう思います。「もっと早く、家族で方向性を決めておけばよかった」と。
家づくりの後悔は、たいてい建てたあとにやってきます。
住んでみたら収納が足りない。洗濯の動線が悪い。コンセントの位置が使いにくい。夏は暑く、冬は寒い。住宅ローンの返済が思ったより重い。外構費用を見落としていた。メンテナンス費用まで考えていなかった。近所の環境をよく見ていなかった——。
こうした後悔は、センスの問題ではありません。
事前に「考える順番」を間違えただけです。だから、誰にでも起こり得ます。
家づくりで大切なのは、夢を見ることだけではありません。同じくらい、現実を見ることです。
具体的には、次のような「地味な確認」です。
①毎月いくらまでなら、無理なく払い続けられるのか
②10年後も、その間取りで暮らしやすいか
③子どもが巣立ったあとも、使いやすい家か
④光熱費や修繕費まで含めて、将来のお金を考えられているか
⑤土地の周辺環境を、平日・休日・昼・夜の4パターンで見たか
派手さはありません。でも、この確認をしたかどうかが、住んでからの満足度を大きく左右します。
InstagramやYouTubeを開けば、素敵な家がいくらでも出てきます。
情報源としては、本当に便利です。私もよく見ます。
ただ、同時に少し危険でもあります。
なぜなら、「SNSで伸びる家」と「自分たちが暮らしやすい家」は、別物だからです。
映えるアイランドキッチン。ホテルライクな洗面台。広い吹き抜け。大きな窓。一直線の家事動線。
どれも魅力的です。でも、それが自分たちの生活に合うかどうかは、別の話です。
写真には写らない部分を想像してみてください。
①掃除はしやすいか
②冷暖房の効率はどうか
③収納量は足りるか
④生活感(=日用品や洗濯物)を、どこに逃がすのか
5メンテナンスの手間は重すぎないか
家は、写真で眺める時間より、そこで生活する時間のほうが圧倒的に長い場所です。
SNSで見た理想は、そのまま取り入れるのではなく、「自分たちの暮らしに合う形に翻訳する」。この一手間が大切です。
ここまで読んで「では、具体的に何をすればいいの?」と思った方へ。
住宅展示場に行く前に、家族で10分だけ、次の質問について話してみてください。間取り図はまだ不要です。紙とペンだけで大丈夫です。
朝と夜の時間について
平日の朝、家族はどんな順番で動いていますか? どこで「渋滞」しますか?
夜、家族はそれぞれどこで過ごしていますか?
家事について
いま、いちばん「面倒だ」と感じている家事は何ですか?
「洗う → 干す → たたむ → しまう」の流れで、止まってしまう場所はどこですか?
家族の距離感について
「家族一緒の時間」と「ひとりの時間」、いま足りないのはどちらですか?
子どもが中学生になったら、どこで勉強してほしいですか?
10年後・20年後について
子どもが家を出たあと、余った部屋をどう使いたいですか?
親との同居や介護の可能性は、ありそうですか?
お金について
毎月、無理なく払い続けられる金額は、いくらですか?
建物以外の費用(外構・地盤改良・家具家電・諸費用)も、予算に入れていますか?
この話し合いをしておくだけで、家づくりは大きく変わります。
営業担当者の提案に流されにくくなり、間取りの判断もしやすくなり、予算の優先順位も決めやすくなります。
そして何より、家族のあいだで「何のために家を建てるのか」が共有できます。
ここがそろっている家族の家づくりは、本当に強いです。打ち合わせがブレません。
最後に、いちばん大事なことをお伝えします。
家づくりに、誰にでも当てはまる正解はありません。
高性能住宅が正解の人もいれば、デザイン重視が正解の人もいます。予算を抑えることが正解の人もいれば、新築ではなく中古リノベや駅近マンションのほうが合う人もいます。
大切なのは、他人の正解を、そのまま真似しないことです。
SNSで見た家も、知人が建てた家も、その人の暮らしにとっての正解であって、あなたの正解とは限りません。
家づくりは、一生に何度もできるものではありません。だからこそ、焦って決めないでください。
情報を集めるより先に、まず自分たちの暮らしを見つめる。それが、後悔しない家づくりの出発点です。
これから家づくりを考えている方に、お願いがひとつあります。
住宅展示場に行く前に、まず「理想の間取り」ではなく「理想の暮らし」を、家族で書き出してみてください。
間取りは、理想の暮らしによって変わります!
お気軽に相談してくださいね!
ということで、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
また次回お会いしましょう。
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